結婚3年目のギャル妻すみれが、ミュージシャン志望でヒモの夫を養うために、隣の部屋に住むインテリ風黒人のボブ・ワイルドにからだを売る話。黒人男性のほうから積極的に犯してきた前作と違い、今作では誘っているのはむしろ女側になる。
すみれはボブのチンポを憎からず思っているが、当初はあくまでお金のためであった、というのが本作のポイント。すみれはボブにダメ夫のことを愚痴りつつも、自分が相変わらずそんな夫に惚れていることも自覚していた。はじめのうちはボブとはオーラルセックスの関係だったのが、ゴム付きセックスに発展したのは、ひとえに夢追い人の夫を支えたいがため、もっとお金を稼ぐ必要があるためだったのだ。
一方、ボブはすみれに懸想しつつも、人妻の彼女相手にはどこか遠慮しており、あくまで”ウリ”の関係で済ませたかったようだ。それは浮気の責任を取りたくないからではなく、すみれのことを大切に思うがゆえの配慮であった。この点、前作の間男マイケルと比べると、かなり消極的な態度である。
本作は前作から10ページも増えており、妻が間男と結ばれるまでのドラマ性もずいぶんと強化されている。
エロシーンについては、前作の中盤までが短い濡れ場のパッチワーク的な構成だったのに対し、今作は一つ一つのシーンの始まりから終わりまでをじっくりと描いている。それでいて、間男のチンポの味をしめた後の夫とのセックスや、引いた構図による終盤の種付け長時間セックスなど、前作のNTR的に良かったポイントは、今作にもちゃんと引き継がれている。
公平に言って、本作もまた前作の出来栄えに大きく劣ることのない良作だと思う。
ただ、個人的に残念に思うのは、今作ではお掃除フェラが重視されていないことだ。今作のフェラシーンは序盤に濃厚なディープスロートないしイラマチオがあって、それはとても素晴らしい内容だ。しかし、セックス解禁以降はポルチオを責める荒々しい膣性交がメインとなり、口淫自体がほとんど行われなくなる。また、射精する場所も膣内一択のクリームパイとなるため、前作と同じように精液が匂い立つ絵面は望むべくもない。
こうした理由から、今作のエロシーンが持つ性的嗜好性は、前作からはやや外れたものになっている。とはいえ、内容自体が悪いわけではないので、嗜好さえ適合するなら本作が実用性たっぷりの優秀な作品であることに違いはない。
なお、今作のボブ・ワイルドと、前作のマイケル・ワイルドは、やはり兄弟のようだ。三作目は前作のヒロインも登場するようなので、そちらも期待して読みたい。