同棲中の家出娘を使ってエロ動画制作・配信する傑作SLG。シロウト娘の性感をじっくり開発できる。エロシーンでは、カットイン・アニメが多用される。アナル好きには特にオススメ。
あらすじ
主人公は、ポルノ動画の編集と配信サーバーの管理を任されているアルバイター。主人公は、ある日偶然出会った家出娘の沖美夏帆を助け、彼女の治療費を肩代わりした。金も行くあてもない夏帆は、”俺くん”こと主人公の住まいに居候し、そのまま彼と暮らすことになる。
どんな作品か？
シロウト家出娘との同棲生活SLG。主に、昼は仕事や動画配信で金策しつつ、夜は彼女とセックスする。序盤の金策はシビアだが、動画配信が上手く軌道に乗れば後は楽(*金策は、ね？)。自力でイベントを全部観るのはとても大変だが、ゲームクリア後にすべてのイベントリプレイを強制解放することは可能だ。
家出娘とともにエロ動画配信で稼ぐ
主人公”俺くん”は極貧アルバイターなので、彼のバイト収入だけで2人分の生活費を賄うことは難しい。実際、ゲームを開始して数週間くらいは、真っ当なゲームプレイでは金策で苦労することになるだろう。
そこで、副業としてエロ動画配信で稼ごうというのである――女優にはシロウト家出娘にして居候の、沖美夏帆(CV:桃実さら)を使って。
もっとも、”俺くん”は、最近まで処女だった家出娘が無駄飯ぐらいだからといって、アマチュアポルノの沼に沈めるような鬼畜ではない。エロ動画配信は、夏帆本人が自らの意思で言い出したことなのだ。
つまり、このエロ動画配信はすべて和姦であり、動画サイトの倫理規定に反することは一切ない。まさに健全！ なシロウトふたりは、日常生活の合間にいろんな体位でセックスしながら、プラチナランクを目指してクリエイティブな変態生活を営んでいくのだ。
健全な変態セックスライフ、それが一番大事
DLsiteの公式説明には、”俺くん”と夏帆の日常生活について、
「彼女と交流しながら信頼と愛情を育みます。/ でも、お金は大切！/ 平日はアルバイト、そして休日はデートに…/ 生活の安定を目指して頑張りましょう！」(“/”は改行)
とあるが、これは単なるキャッチコピーではなく、本作の攻略法そのものだ。というのも、”俺くん”と夏帆の生活の質は、資金だけでなく、夏帆のメンタルや体調に大きく左右されるからだ。
夏帆の機嫌が悪くなったり体調が不良になったりすると、日々の食事のクオリティが下がり、会話が噛み合わなくなり、セックスできなくなる。また、夏帆は言わないだけで動画配信に対するストレスや不安を感じており、心に小さくない闇を抱えている。夏帆の心が不安定になり過ぎれば、さらに生活の質の低下を招いてしまう。
これを回避するためには、日頃から夏帆との会話を欠かさず、休日となればデートに出てサービスしなければならない。金が無いからといって休日出勤したり、セックス以外のコミュニケーションを怠ったりしてはいけないのだ。
まともな食事を取り、雑談と猥談を繰り返し、夜には夏帆の肉体をじっくり開発。その成果物を動画サイトにアップし、信者を集めて浄財を得て、生活と変態プレイのクオリティをともに高めていく――それが、本作の基本的な進め方になる。
合法ロリによる搾精にご協力下さい
本作では、セックスは恋人の夏帆としかできない。が、”アダルトグッズのテスター”という立場であれば、合法ロリ店長の百花心寧(CV:入澤さくら)とともに”テスト”することができる。
テスターになるためには、まず2日間禁欲してザーメンを溜めなければならない。そして禁欲後は、アダルトグッズ店『プレジャー・リリー』のプレイルームへ。本番はできないかわりに、心寧によるアダルトグッズを使った、ややマニアックな搾精プレイを楽しめる。
具体的には、蒸れ蒸れニーソ足コキや、ラバースーツ越しにアナル後背位など。
評価
長所
++ 素人娘の性感開発をじっくり楽しめる
つい最近まで処女と童貞だった両人に、最初からできるプレイは少ない。
体位は正常位で、キスしたり胸や女性器を愛撫したりした後、ゴム付きセックスするのがせいぜいのところ。乳首を抓ってやっても痛がるばかりで、マンコはさほど濡れやしない。夏帆が着衣のままエッチするにしても、下着やジャージなど、汚れてもかまわない服装しか認めてもらえないだろう。
しかし、何度も夏帆の性感開発を続け、また”俺くん”自身の変態性を磨くことで、少しずつできる体位やプレイ選択肢が増えていく。そのうちローターやバイブだって使えるようになるし、夏帆はパイズリやフェラだってしてくれるようになるだろう。
ふたりでエッチの経験を積み重ねて、やれることを増やしていく――そのステップアップが本作の面白いところだ。
+++ 素人娘の変態開発(特にアナル)をねっとり楽しめる
――とはいえ。
目の肥えた変態紳士にとって、その程度のプレイは残念ながら変態でも何でもないのである。仮にそんな素人AVが無料配信されたとしても、女のルックスがよほど好みでないかぎり、ファンになることはない。ましてやその女が源氏名(秋野アイリ)を名乗り、配信にあたっては身バレを防ぐため加工を行っているのであれば、尚更だ。
――だから夏帆よ、我々が真に求めるのは、その先なのだ。お前の開発が進んで、ようやく触れるようになった、その桃尻の底にある穴なのだ……。
シロウトの初物アナル開発は、そりゃもう大変なプロジェクトである。最初は尻を刺激したところで大した快感を与えられないし、肛門を弄れば負の快感ゲージを増やしてしまう。それでもめげずに根気強く開発し続けることで、指やローターをすんなり挿れられるようになり、アナルファックもできるようになるのだ。
夏帆をエロ動画界のスターにするためには、アナル開発するのが能率的だ。なぜなら、お尻の穴が使えるということは、玩具を含めて二穴責めができるということだからだ。2つの穴を同時に責め立てれば、快楽ゲージがすぐ溜まり、”秒で絶頂しまくる変態娘”としてSランク動画を量産することも夢ではない。
また、夏帆は、マンコにはなかなか生ハメさせてくれないが、尻穴であれば生ハメ中出しさせてくれる、という大変魅力的なメリットもある。どうせコンドームに射精したところで、ゴミ箱に捨てるだけだ。それなら、直腸で味わってもらったほうが無駄にならなくてよろしい。
そうやって夏帆の変態開発に没頭していると、いつの間にか彼女は立派な変態さんになっている。黒いボンデージで拘束され、精液を注がれた尻穴にバイブで栓をされた状態で、カメラの前で恥ずかしげに放尿する夏帆の姿を一度は見よ……。
これがために、我々は今まで励んできたのだと感動し、大いなるカタルシスが得られることだろう。
++ アニメ―ションによる卑猥な演出
エロシーン内で「尻穴を指でかき回す」「乳首を吸う」といったプレイ選択肢を選ぶと、それはカットインアニメーションで描かれることが多い。
このアニメーションは短い動作の繰り返しだが、概ねスムーズ。抽挿アニメーションでは、修正のない断面図内で、”俺くん”のペニスやバイブが、膣や腸内を押し広げながら出入りする様子がしっかり描かれている。
手コキやパイズリについては、専用のエロシーンで一枚絵を動かす形になる。こちらはややコマ送り感があるものの、エロさは充分に感じられた。
++ 臨場感のある喘ぎ声と台詞
エロシーンでは台詞が少なめで、ほとんどがBGVの喘ぎ声だ。この大げさすぎない喘ぎ声には、良い意味でのシロウト感があり、じわじわと興奮させられる。夏帆のからだに触れずにしばらく放置していると、彼女のほうから恥ずかしげに煽ってくる演出も良い。凝った言い回しのエロ台詞がないことで、エロシーンに程良いリアリティが感じられる。
++ 一貫したテーマ性(ネタバレ)
両親の呪縛から脱却し、信頼できるパートナーを得て、自立して生きていく。ただし、仕事ばかりにかまけて、パートナーとのコミュニケーションを疎かにしてはいけない。仕事と私生活のバランスが大事なのだ。
SLG形式の作品はエンディングが唐突になりやすいが、本作は最後までテーマが一貫しているおかげで、話が綺麗にまとまっている。それが、ゲームクリア後の気持ちの良い達成感に繋がっている。
短所
－－ 非常に時間と手間がかかるゲーム性
このゲームは、真面目に攻略しようとすると、非常に時間と手間がかかる。
重要パラメータである「性的興味」「変態」を伸ばす方法や機会が限られており、なおかつ少しずつしか伸びない。しかも、「性的興味」を伸ばすための会話は、低くない確率(通常50～40%程度)で失敗してしまう。
仕事については、最初は生命線であるが、動画配信で十～数百万円といった単位で稼げるようになると、辞めたくなってくる。が、本作の趣旨からいって、仕事を辞めることはできない。ゲーム中はずっと軽作業からデスマーチまで付き合っていくことになる。
エロシーンでは、プレイ選択肢を都度選んで、夏帆に快楽を与えていくが、アニメーションを省略して結果だけ得ることができないため、待ち時間が発生する。さらに、エロ動画のランクが夏帆の絶頂回数に依存しているため、高ランクを取るためには時間をかけて丁寧に撮影する必要がある。
膣やアナルへのペニスの挿入は、手順が無駄に分かれているため、正直面倒くさい。動画撮影の能率を優先した場合、適当に玩具を挿入して放置プレイするのが最適解となるため、少なくともプレイヤーが賢者モードの時にはペニス挿入を選ぶ動機がない。
総評
評価：秀 この作品については、発売当初は興味がなかったのだが、アナルゲーと聞いて飛びついた。処女のままアナル開発できないことだけは遺憾だったが、開発過程の丁寧さは長文で称賛したくなるほどの素晴らしさであった。故に、この作品に巡り会えたことに歓喜はあっても、後悔は全くない。アナル好きなら、絶対に買うべきだと主張したい。
もちろん、アナルプレイ以外についても良い出来だった。エロアニメーションの動きはとても卑猥であるし、良い意味でシロウトっぽい喘ぎ声も最高だった。ストーリーはテーマが分かりやすく一貫しており、最後には謎の感動も得られた。
ゲームプレイに時間と手間がかかることについて、これは短所でありながら長所でもある。夏帆の性感開発に手間暇かけたぶんだけ、最後まで開発しきった際に強い達成感が得られるのだ。エロSLGはとにかく時間がかかるものが多いので、「作業ゲー」と揶揄されやすいが、それでも一定のファンがいるのは、そういうところに魅力を感じているからなのだろう。
もしどうしても夏帆の性感開発が面倒に感じるのなら、一度ハッピーエンドに到達した後で、『プレジャー・リリー』で「怪しいUSBメモリ」を購入するといい。これさえ買ってしまえば、イベントリプレイはすべて解放されるので、これ以上の苦行からも解放されるだろう。
本作は、今月半ばにレビューした『聖騎士リッカの物語 白翼と淫翼の姉妹』から引き続き、大当たりの作品だった。エロゲーに関しては年始から幸先が良い。この調子で素晴らしい作品に巡り合って行きたい。
