人類の8割が突如として消滅した世界で、生き残った男女(男は1人だけ)が、避難先のショッピングモールでセックス三昧の日々を送る全6話のオムニバス。エロシーンは誘い受け、もしくは男性被虐からの逆転和姦が主となっている。
主人公の音矢総介(28歳)は、変わってしまった世界に絶望して自死するところであった。しかし死ぬ直前で最上ロゼッタ(28歳)に救出され、童貞を奪われる。その後は主にロゼッタの手引きにより、彼女を含めた8人の女達ーー淫乱体質の母娘、内気なギャル、エッチに興味津々な双子姉妹、テクニシャンな淫乱JK、調教好きなアラサー女、反社会的な父を持つ薄幸少女と、それぞれ趣向の異なるセックスをしていく。
生存本能により性欲が強まった女達が、モール内に1人しかいない男を日々セックスに誘うという状況はハーレムと言っていいだろう。しかしながら、本作は、公式の説明通り、ヒロイン1人つき1話の全6話という構成になっている(より正確に言うと、母娘や双子は2人1組で1話)。つまり、シチュエーション的にはハーレムであっても、エロシーンにおいて全員を一度に抱くことはない。ストーリー的にも、独占ハーレム目当てで買うときっと後悔すると思うので、注意しよう。
プロローグとなる第〇話を除いた全6話のエロシーンの概要は、以下のとおりだ。
この作品は総ページ数170Pもあり、作画は完全に商業レベル。価格も千円を下回っており、購買感覚的には同人誌を買ったというより、一般の成年コミックを買った気分だ。
エロシーンは、それぞれヒロインの個性を反映した内容になっており、毎話の趣向が違っていて飽きない。個人的には第一話の淫乱母娘丼や、第三話の男性被虐プレイが好きだ。調教済みの人妻に娘の前でガチアクメをキメさせるのは背徳感があって興奮するし、また、双子姉妹による無邪気さゆえの容赦ない搾精をくらうシーンも大変良かった。
しかし、全体を通してみると、中途半端に感じる部分も多々ある。
例えば、伊都川母は絶対服従の夫に調教された過去があるけれども、その具体的な内容が明らかにされていないので、想像するしかない。最初は女性上位でもすぐ立場が逆転するので、被虐的な嗜好を充分に満足させられない。状況的にはハーレムであるにもかかわらず、エロシーン自体はハーレムにならない。最終話の幕切れが唐突で、消化不良に感じられる、など。
同人誌としてみるならば、コスパは最高で、作画レベルもかなり高い本作は、気になるなら取り敢えず買っておいて損はないと思う。が、具体的にどんな性的嗜好を持つ方にオススメなのかと問われると、ターゲットが曖昧すぎて特定しがたい作品でもある。