エッチ大好き非処女と童貞が恋人になるまでの話。ストーリーは、現在編とハメ撮り編(過去回想編)に分かれる。客観的な意味での寝取られはないが、主観的には充分、寝取られの醍醐味を味わうことができる。AV主演、和輪姦、おねショタあり。
あらすじ
奥手な童貞大学生の文人には、マークという年下のヤリチン幼馴染がいた。文人は、マークが趣味と実益を兼ねて撮影した素人生ハメ動画を入手し、それをオカズにオナニーする日々を送っていた。
文人はバイト先の後輩のゆまに恋しており、ゆまも文人を憎からず思っていた。ゆまからの積極的なアプローチが実り、二人はついにセックスする関係に。だが、ゆまにとって、文人は初めての男ではなくて……。
作品解説
『カノジョノカンケイ』は、肉食系女子(ゆま)と草食系大学生(文人)が恋人になるまでの軌跡を、文人の現在と、ゆまの過去の視点から描いた作品だ。
ゆまがエッチ大好きな非処女なのに対し、文人は童貞を拗らせたマイルド処女厨だ。文人は、ゆまのように明るい美少女が未だに処女なわけがないと理性では理解しつつも、感情面では「自分が初めての男ではなかった」ことへの未練でいっぱいだ。だから文人は、事あるごとにゆまの元カレの影を感じてしまい、劣等感に苛まれることになる。
本作は、文人がゆまの”過去のハメ撮り動画”を見るかどうかで、ストーリーが現在編とハメ撮り編(過去回想編)に分岐する。公式には初回は「ハメ撮りを見ない」ことが推奨されているので、素直にそれにしたがったほうが良い。後日談の文人の反応からすると、おそらく現在編が正史なので、ハメ撮り編はIFストーリーだと思われる。
この作品の構造的な面白さは、”文人がゆまのハメ撮り動画を見てしまった”ことだけはIFストーリーだが、ここで露呈したゆまの赤裸々な男遍歴はIFではなく正史だ、という点にある。つまり、ハメ撮り編で知ることになるゆまの過去は、文人との現在にも当たり前のようにつながっているのだ。
このため、ゆまが現在編でみせた幾つかのものや言動は、過去に遡って伏線となり、回収される。そこでようやく、我々は、ゆまという少女の実像を童貞フィルターなしに覗き見ることになるのだ。
なお、ハメ撮り編を終えた後は、4つのおまけエピソードが解放される。おまけエピソードは、本編と違って、すべてゆま視点だ。
1.ゆまと上京編:上京したてで金欠のゆまがAV出演する。それとは別に、アナルフェチの羽佐間とのエロシーンもある。
2.ゆまと従兄弟編:正月前に帰省したゆまが、実家に訪れていた従兄弟のショタ2人とエッチする。
3.そして現在へ編:文人と付き合う前の彼氏とのセックス。バイト先店長とセックス。
4.ゆまとその後……編(現在編後日談):ゆまが文人の部屋にいるとき、ふいに訪問してきたマークと鉢合わせ。
評価:優
良かった点
好きな子の男遍歴と性的嗜好を知る背徳感
好きな子の男遍歴をあばくと、好奇心が満たされる反面、必ず後悔することになる。特に文人のようなマイルド処女厨が受けるだろう精神的衝撃は、彼の性的嗜好を一変させ得る。
プレイヤーは、公式の勧めにしたがって現在編を先にクリアしたのであれば、すでにマイルド処女厨のマインドセットが自分のなかに構築されていることだろう。その状態でゆまのハメ撮り動画をみて、ついでに過去の男遍歴も知ってしまうことが、公式が謳う”ライトな寝取られ”の正体だ。
ゆまの男遍歴があばかれる過程で、彼女の性的嗜好もまた詳らかにされていく。回想エッチ中にゆまの生コメントが差し込まれたり、ゆま主観の地の文で内心どう思っているかが語られたりするからだ。
例えば、ゆまはなぜフェラが好きなのか、生ハメや中出しされることをどう思っているのか、どんな相手になら何をしてやれるのか、といったことなどが明らかにされるのだ。
ゆまはセックス経験豊富なので、通常のプレイは実際にやったうえで独自の感想を持っている。そんな女の子の性的嗜好を詳らかにするのはとても背徳的で、楽しいことだ。それによって、私のゆまへの愛着はますます強まり、同時に過去の男たちへの嫉妬も深まるのだった。
爆乳アスリート的な体型がエロい
私は、女の子の筋肉が好きだ。最近の二次元イラストは女の子もある程度筋肉質に描かれる傾向があり、とても好ましく思っている。
ゆまの体型は、アマチュアの女子アスリートのようであり、そうでありながらファンタジックな爆乳でもある。正常位で間近に見える靭やかな腹筋や、時々見える逞しい背筋が、とてもセクシーだ。一方で、胸の谷間は成人男性の頭部が半分埋まるほど深い。力強いなかにもバブミを感じさせる、素晴らしくエッチな体つきだ。
唐突に発生するおねショタがエロい
おまけエピソードの1つに、ゆまが実家に帰省した際のおねショタがある。しかも、このおねショタ、おまけエピソードのなかで最もエロシーンが多く、制作者の筆が乗っている。
おまけとはいえ、寝取られものに高濃度のおねショタを持ってくる意図は、私にもよく分からない。が、このおねショタが物凄くエロいものだということだけは分かってしまう。
ショタは、対照的な兄弟2人。ゆまからみて、勇気(ゆーくん)は可愛くて丁度いいサイズのおちんちんの持ち主なのに対し、太はブサイクで短小なクソガキだ。ゆまはその兄弟と実質交代でセックスすることになるが、その内容には好感度の差が残酷なまでに反映されている。
このエピソードは、寝取られとしてはともかく、おねショタとしては非常に良く出来ていた。
ビジュアルが充実している
2千円足らずの価格で、基本CG 40枚、エロシーン 35本。量的には相場の倍くらいだ。CG差分は、主に表情と汁差分程度の変化だが、特に違和感を覚えることはなかった。
気になった点
おまけエピソード3・4が微妙
おまけエピソードの1・2は大満足の出来だったが、3・4は微妙だ。その理由は明白で、1・2はエロシーンが質・量ともに充実していたが、3は単発のシーンが2本あるだけで、4に至ってはエロシーンがないからだ。まるで1・2の時点でリソースを食いすぎて、3・4に割り当てる分が残っていなかったかのようだ。
結論
評価:優 好きな女の子の爛れた男遍歴を知り、彼女の性的嗜好さえも把握してしまえるという背徳感ーーそれが本作の寝取られの核だ。
我々は、客観的にはゆまを寝取られないものの、主観的には寝取られたのに近い衝撃を受けることになる。それもわざわざ知らなくても良いような彼女の過去を覗き見ようとしたせいで、だ。そのせいで、愛すべき彼女をもはや今までと同じようには見ることができなくなるのだ。
エロシーンは量的に充実しており、エッチ大好きなゆまがさらけ出す痴態を存分に楽しむことができる。程よく筋肉質でありながらも母性的なゆまの肉体は、とても魅力的だ。
おまけエピソードに関しては、エロシーンの配分のバランスが悪いせいで、エピソード3・4が微妙。しかし、そのぶん1・2のエロシーンが充実しているので、AV出演やおねショタといったシチュエーションが好きなら、むしろこのほうが良いかもしれない。
『カノジョノカンケイ』は、総合的にはとても完成度が高く、オススメできる作品だ。