勃起不全の夫が、学生時代の彼を虐めていた間男に、最愛の妻を寝取られる作品。夫婦間の誤解やすれ違いがうまく描かれており、斬新なエンディングには驚かされた。しかし、エロシーンの台詞回しや表情が独特なので、かなり人を選びそうだ。
ストーリーの特色
この作品は、夫婦間のすれ違いにより、幸せなはずの結婚生活が大きく様変わりしていく様子を描いている。幸一と佳菜子は、それでも2人でなら気持ちのすれ違いを乗り越えられたはずだが、そこに間男が割って入ることで、事態を面白くしている。
具体的に、幸一と佳菜子は何をめぐってすれ違うのかというと、以下のとおりだ。
勃起不全の理由をめぐるすれ違い:自己評価の低い幸一は、子作りとなると気後れしてしまうせいだと思っている。しかし、佳菜子は、自分が新婚の頃よりも太っているせいだと思っている。
間男をめぐるすれ違い:幸一は佳菜子を、学生時代の彼を虐めていた杉本に今後会わないという約束を破ったとして責める。だが、実際は佳菜子が望んで杉本に再会したのではなく、杉本が勝手に押しかけてきただけ。佳菜子は、幸一が杉本相手には何も言えないくせに、弱い立場の自分には辛く当たってくるのが気に入らない。
不貞をめぐるすれ違い:幸一は、杉本のようなクズと佳菜子を一緒にさせたら、彼女が乱暴されたりセクハラされるかもしれないと危惧している。しかし、佳菜子はすでに何度も陵辱されており、間男ちんぽによってお口とまんこを開発されている。
妊娠をめぐるすれ違い:幸一は、佳菜子のお腹にいる子は自分の子だと思っている。だが、実は……。
セックスをめぐるすれ違い:勃起不全を克服した幸一は、男としての自信を取り戻し、佳菜子に夜の喜びを与えることができたと思っている。しかし、佳菜子は確かに幸一を愛しているけれども、彼とのセックスではもはや満足できない。
こうした夫婦間のすれ違いを経て、幸一と佳菜子はめでたいエンディングを迎えることになる。「めでたい」ということは、結局寝取られは回避できたのかと思うかもしれないが、しかし実はそうでもない。本作でいうところの所謂”ハッピーエンド”は、その解釈が斬新であり、読者と登場人物の視点の違いを再認識させられる内容であった。
エロシーンについての概観
CG枚数と解像度
基本CG 18枚(何を基本CGと見なすかによって、多少の誤差あり)。
本編404枚。ノーマル差分テキストあり(404枚)、ノーマル差分テキストなし(190枚)、ハード差分テキストあり(404枚)、ハード差分テキストなし(188枚)。
解像度は、1920×1440または1440×1920。
ヒロインの絶叫と顔面崩壊
この作品は、エロシーンにおける佳菜子の表情や喘ぎ方がとてもユニークだ。
佳菜子は長らくセックスがお預けになっていたせいか、肉体的快楽への耐性が無いに等しい。ちょっと愛撫されただけでイッてしまいそうになる。まんこに立派な間男ちんぽを嵌められたなら、それだけで即イキだ。
そんなとき、佳菜子は、普段の穏やかな表情や優しい言葉遣いが完全に崩壊する。瞳孔が一気に収縮し、白目が剥き出しとなり、鼻の下を伸ばして鼻水を垂らす。口から出る言葉はずいぶんと粗野になり、「ほおぉぉっ!」やら「んおおおっ!」という叫び声にハートマークをつけながら、絶頂してしまう。
そんな佳菜子の姿は、一言でいえば、とてもゴリラっぽい。本作のノーマル差分とハード差分の違いは、佳菜子のゴリラっぽさの違いと言える。
ノーマル差分なら辛うじて人としての尊厳を保ってみえるが、ハード差分ではただの発情したメスゴリラだ。ハード差分の佳菜子は、ノーマル差分よりも鼻の下が伸びており、白目の割合が高くなり、強調されたフォントで「うほ! うほ!」と実際に喘ぐようになる。
誇張の強い表現があまり好きでない方は、ノーマル差分のほうで閲覧するのが良いだろう。
夫への愛情と義務、間男ちんぽへの依存
佳菜子は、勃起不全の幸一に対し、まるで母親のように接する。情けない夫のプライドがこれ以上傷つかないように「いいこ、いいこ」しながら、愛情たっぷりに手コキしてくれる。
だが、ジムで杉本に強姦されると、佳菜子は今まで味わったことのない野性的なセックスに夢中になる。最初は嫌々ながら求めに応じていたが、次第に間男ちんぽじゃないと満足できないようになっていく。仰け反りながらひょっとこ口でちんぽをチューチューしたり、マジックミラー越しに夫を見つめながら立ちバックでマジイキしたりと、佳菜子の淫らな肉体は快楽にとても正直だ。
すっかり調教済みの佳菜子は、幸一との性交渉ではとても満足できなくなる。幸一がようやく勃起不全を克服しても、彼のしょぼいチンポでは何も感じられない。それでも幸一への愛情はあるので、必死な彼に優しい言葉でフォローしてあげることは欠かさない。ただし、幸一とのすれ違いにより機嫌が悪いときには、ゴム手袋で手コキしたり、巧みなバキュームフェラで彼の脆弱な精液を残らず吸い取ったりと、エゲツないプレイをすることもあった。
幸一とセックスする佳菜子と、杉本とセックスする佳菜子とでは、そのスタンスがまるで違う。幸一とのセックスは愛情の確認や義務的な要素が強いが、杉本とのそれは本気のセックスだ。佳菜子は杉本とまぐわう時だけ、淫乱なメスゴリラという本来の自分を開放できるのだ。
作品の評価
評価:優 寝取られものとして、佳菜子の心境の変化がとても丁寧に描かれていた。また、佳菜子のセックスするときの反応の違いが、寝取られる以前と以後、または相手が夫か間男かで異なるという対比も上手く描けていた。幸一と佳菜子と杉本の3人が、最終的に行き着くことになるハッピーエンドの解釈は斬新であり、とても興味深い内容だった。
エロシーンにおける佳菜子の顔面崩壊と絶叫は、確実に見る人を選ぶだろう。その点、ノーマル差分とハード差分を分けるという多少の配慮は見受けられる。だが、ノーマル差分でも、通常の同人作品と比べてかなりオーバーな印象は拭えない。
とはいえ、エロ同人においてやり過ぎることは悪ではない。メスゴリラヒロイン、大いに結構だ。studio:okkiにはこれからも個性的で魅力的な作品を生み出していってほしい。