DWARFSOFT『デカパイ☆ナマイキ☆妹魔王』レビュー(評価：優)

あらすじ

実質ヒキニートな浪人生の留須原るすはら大毅だいきは、未亡人の聖女ミカにより異世界召喚された。その世界ーー魔王界では、大毅の妹 麻桜まおが魔王として猛威を振るっているという。魔王マオを討伐するには、彼女を勇者チンポでメロメロにするしかない。勇者となった大毅は生意気メスガキな妹魔王を”分からせる”べく、ミカからエッチな特訓を受け、冒険の旅に出る。

作品の評価

ストーリー

起承転結が綺麗にまとまった、メルヘンチックな雰囲気のある異世界召喚エロコメディ。短編ながらエンディングは5つあり、それぞれの結末に納得感がある。中には意外性のある結末もあって、なかなか面白かった。

麻桜&ミカのエンディングが種明かしを兼ねているので、こちらは最後にみたほうがいい。

エロシーン

体験版でもプレイ可能な序盤と、それ以降では印象が異なる。序盤のエロシーンは、逆レイプないし誘い受けに近いが、それ以降は勇者(=主人公)が責め手に回ることが多くなる。

妹魔王と聖女の本性は、どちらもドMで淫乱。序盤の勇者は、SとMどちらとも言えないが、潜在的にはドSらしい(ミカ談)。

両ヒロインにとっても勇者がドSであるほうが性的な意味で好ましいので、彼が加虐嗜好に目覚めるように誘導しようとする。その結果、中盤以降のエロシーンは男性被虐ではなく、BDSMを含むヒロイン被虐(和姦)が多くなっている。

勇者が童貞時代にみせた受け身なエロシーンは、中盤以降のヒロイン被虐の味わいを深めるための前菜にすぎないのだろう。それ故、男性被虐寄りのプレイを期待して買えば外れとなりそうだ。しかし、いつも通りのオークソフト的なエロシーンが好きな方にとっては問題ないだろう。

抜きゲーとしての本作は、一貫して近親相姦をテーマにしている。だが、近親セックスの背徳的な要素には重きを置いていない。ヒロインは淫乱なうえに近親レイプ願望まであり、最初から貞操観念が壊れているからだ。

常識と貞操観念が薄いところに背徳感は芽生えないのだ。背徳感のない、ひたすら淫乱なだけの近親相姦を認められるかどうか。私としては、そういう近親相姦もあっていいと思う。

結論

評価：優 オークソフト(ドワーフソフト)の異世界召喚・転移ものといえば、『ピュアピュアぺろぺろプリンセス ～純心魔法王女のドスケベ快楽レッスン～』という傑作を思い出す。あの作品はストーリーに起伏があって面白かったが、設定がやけに凝っていて、それを読み解くのが少しだけ面倒でもあった。

本作は、『ピュアピュア☆ぺろぺろ☆プリンセス』と比べると、設定がだいぶ簡略化されており、最初から最後までエロに集中できる。そのかわりストーリー展開が駆け足で荒いのだが、抜きゲーとしては許容できる程度だ。

単なるエロシーン集では終わらず、ちゃんと起承転結があり、伏線も回収できている。妹魔王と未亡人聖女というヒロインの組み合わせは、体験版の段階ではチグハグに感じられたけれども、最後までプレイすれば「なるほど」と納得できた。

エロシーンについては、良くも悪くもいつものオーク。ヒロインが性を貪ることに積極的な淫乱だけれど、本質的にはドMで、激しく犯されるのが大好き♥ といういつものアレだ。

本作のヒロインは自分の変態性を最初から自覚しており、開き直ってもいるため、貞淑さとは無縁の存在である。そんなヒロインとのエロシーンからは、近親姦特有の背徳感はほとんど感じ取れない。そのため、そういった背徳感を求めている方には、この作品は向いていない。

本作は税別1800円という低価格でありながら、基本CGは25枚もあり、差分変化も大きく充実している。このブランドのコスパの良さは相変わらずだ。それでいてストーリーとエロシーンの出来も良い。近親相姦に背徳感を求めず、オークソフト流の淫乱ヒロインが好きな方には強くオススメできる作品だ。

エロシーンについての解説

シーン数は、麻桜 13、ミカ 10、3P 2の合計25。ヒロインの相手はすべて主人公(独占。ただし麻桜については、触手による乳首責め、公開ライブセックスあり)。体験版をプレイした時点では、麻桜がメインでミカがサブ、と予想したが、実際はほぼ同格のヒロインだ。

ここでは、ヒロイン別にエロシーンの特色を述べていく。どんなプレイが行われるかについては、エロシーンのリストを参照してほしい。

麻桜(魔王マオ)

虐められるほど興奮する淫乱メスガキ。公開土下座で愛液を滴らせるくらいにはドM。ビジュアルレベルでの潮吹きアクメを頻繁に披露してくれる。

エロシーンで着用する衣装は、主に魔王装束。これは、股穴チャック付マイクロビキニに、ドレスグローブとニーハイブーツを身に着けただけの装束姿で、ほとんど裸と変わらない。

ストーリー序盤のエロシーンは逆レイプに近いが、処女を散らされて以降は被虐プレイの虜になる。元々「兄にレイプされたい」というヤバい願望の持ち主なので、建前上は強姦でも、実質的にはほぼ和姦調教プレイばかりだ。

堕ちる前は、エロシーン中にメスガキ風の生意気な態度をみせるものの、堕ちた後は兄のメス奴隷として素直に快楽と愛情ちんぽを貪るようになる。ちなみに、完堕ちセックスでは「優しく抱く」か「激しく抱く」を選べる。

ミカ(聖女)

未亡人の淫乱聖女。体は勇者様(=主人公)に捧げるが、心は亡き夫に残したままだと宣う。

エロシーンではその宣言どおりに献身的な態度をみせる。主人公に自信をつけさせるため、筆下ろしを自ら買って出る。しかし一方で、主人公を自分好みのドSに仕立てたいという願望を持っており、実際そうなるように誘導してもいる。例えば、拘束プレイやアナルセックスの味を主人公に教え込んだのも彼女である。

主人公と亡き夫のチンポの魅力を比べてしまい、葛藤するような台詞を口にするが、どこまで本気で言っているのかは分からない。ミカの性格や淫乱ぶりからすると、夫への愛情は本物だとしても、その感情を自ら積極的に利用して背徳的な快楽を捏造するくらいのことはやってのけそうだ。

エロシーンでの衣装は、聖女装束か全裸。聖女装束は、魔王と比べて股間の前掛け一枚分の慎みがあるだけで、裸に近いことには変わりない。

3P(ネタバレ注意)

3Pは、魔王界では行われず、現実に帰還してからになる。おはようダブルフェラと、交互挿入セックスの2つがある。すべて全裸。

エロシーンのリスト