『愛妻、同意の上、寝取られ』シリーズの番外編。今作はNTRを直接のテーマとしていない。エロシーンは夜間の露出プレイに特化しており、輪姦もある。
シリーズ番外編の本作は、ナンバリング作品とは異なる多くの特色を持っている。
まず本作は、寝取らせを直接の題材としていない。夫は妻の露出プレイで興奮できる変態だが、他人に妻を抱かせることには消極的だ。また、露出プレイをやりたいのは妻のほうであり、夫ではない。夫は妻に誘われれば彼女のやりたいプレイに協力はするが、自分から提案したりはしない。
エロシーンは、公共の場での夜間露出プレイに特化している。前半はカラオケボックスや公衆トイレでの妻の単独オナニーに終始するが、後半からは夫も巻き込んで、ネット公開目的の露出AV撮影にエスカレートしてしまう。
結は単なる露出狂ではなく、レイプ願望も併せ持っているという厄介な女だ。結が露出オナニーするときは、誰かに見つかって犯されてしまうことを常に妄想している。結は、レイプ魔に命令されて“お口とおまんこで”小便器掃除させられる妄想をしながら現実でもやってみせるあたり、自己開発がもう後戻りできないレベルまで進んだ真正のドMでもある。
そんな結がヒロインだからこそ、本作は単なる露出オナニー特化では終わらない。シリーズの2作目は合意のある乱交がメインだったが、通算5作目の本作では、夫が近くにいる状況での露出輪姦が行われてしまう。それは結ならばある意味本望だったろうが、夫にとっては寝取らせどころではない衝撃と興奮があっただろう。
露出オナニーからAV撮影へと変態プレイがエスカレートしてゆき、誰かに見つかるリスクのある行為であるが故のハプニングに発展するという話の流れ自体は、とても良かったと思う。しかし一方で、人によって評価が分かれるのは、ほぼ全てのエロシーンが定点カメラ視点で描かれているということだ。
販売サイト上の公式説明によると、本作は「定点カメラ視点で露出を描くことで、最初から最後までみっちり露出感に浸れる作品」であるという。確かにこの作品には、偶々監視カメラに映った露出狂の痴態を観ているようなリアリティがある。しかし、定点カメラの位置が遠いため、画面全体に占める結本人の割合が小さくなりがちであり、体の動きが細々として見えてしまう。
本作は発売当初から賛否両論あり、かなり実験的な作品であるから、サンプル画像を良く見て購入を決めたほうがいい。個人的な感想としては、輪姦シーンにおける定点カメラの位置はもっと近いほうが良かったと思う。他のシーンに関しては今のままでも良いが、輪姦シーンはカメラが遠すぎて何をやっているのか分かりづらかった。